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男の器 [放言]

舛添都知事のセコイ話を聞いていると、大昔
の「項羽と劉邦」のことを思い出した。この
二人は、秦の始皇帝が死んだ後、中国の覇権
を争ったわけだが、その性格が真逆であった
と言われている。

項羽は、楚の名将の孫であり、声望は高く容
姿に優れ、さらに武勇にも優れていた。彼を
慕って多くの将兵が集まったという。しかし、
実際は猜疑心が強く、またあらゆるものを独
占しようとする欲が強かった。このことから、
次第に人心を失い、ついに滅亡への道を歩ん
だと言われる。

一方の劉邦はどうであったか。彼は農民出身
の下級官吏であるが、つねに飲んだくれ、管
を巻いているようなごろつき同然の男であっ
た。
しかし、人間的な魅力に溢れていた。いつも
金を払わない彼を、ある酒屋の主人が出入り
禁止にした。すると、客がまったく来なくな
ってしまった。主人が常連客に聞くと「劉さ
んと飲めるから、この店に来ているのだ。彼
に会えないなら、この店に来るか!」と言わ
れたという。主人は反省して、劉邦に謝り、
毎日ただにするので飲みに来て欲しい、と頼
んだ。すると、店に客が戻ったという。

彼は、金を得れば皆に配り、美味いものがあ
れば、皆で食べようという、無欲な人物であ
った。しかも、女にも酒にもだらしないのだ
が、約束したことは必ず守った。そこで、彼
を「兄貴」と慕う者が集まってきて、それが
後に漢帝国の中枢を担う仲間たちになってい
ったのである。豪傑のハンカイも、周勃も、
皆劉邦の魅力に惹かれて義勇軍に加わった連
中なのである。韓信が「将の将たる器」と看
破していたが、まさに自らが戦うというより
も将軍たちを戦う気にさせる大将だったとい
うわけである。

劉邦.png

どこかの某都知事やどこかのボケナス区長に、
劉邦の爪の垢を煎じて飲ませたい、と思うの
はそれがしだけではあるまい!(大笑)

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