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不能欠損という制度 [雑記]

これは純粋なる「役所言葉」である。保育料
や国保料といった債権を払わない人が居ると、
行政だって当然に「督促」や「催告」を行う。
それでも払わないと、時効になって債権を放
棄せざるを得なくなる。債権を放棄して、予
算決算から除外する行為を不能欠損というの
である。

たとえ払えない理由があって、それを申告し、
分割払いにするなどの手立てを取れば、健康
保険も保育園もちゃんと利用することができ
る。しかし、中には逃げ得があるのも事実で
ある。この債権を放棄する行為にかみつく輩
(アホな議員)が居る。曰く、「きちんと取
るべきものを取らないというのは、公平性に
欠ける」「ちゃんと払っている人たちにどう
説明するのか」等々。

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では、本気で取り立てるとどうなるか。税金
については割に本気で債権管理が行われる。
マルサ、と呼ばれる部隊が、滞納者の家に行
って、差し押さえの紙を貼っている姿がテレ
ビに出ることもある。しかし、あの行為で滞
納された金額が全て払われて居るとお思いか?
否、である。家に国税庁の職員が来て、あち
こち見られ、しかも差し押さえをされるとい
うことで「世間体が悪い」と思わせ、その後
の滞納を防ぐ効果は確かにあるだろう。しか
し、あの部隊がフルに活動したとしても、滞
納額全額を差し押さえるのは困難だし、それ
にかかる経費の方が滞納額を上回りかねない。

つまり、きちんと取り組むべきではあるが、
小額の滞納まですべてしゃかりきになって債
権管理をするというのは無理であるし、無駄
であるということである。債権管理をするく
らいなら、払わない人間に医療も保育も受け
させないという、鬼のような対応をする方が
まだ効果があるだろう。しかしそれは一方で、
人間らしい生活を奪うということでもある。
人権とのバランスもまた大切にしなくてはな
らない。その辺の感覚をしっかり持たないと、
地方議員であってもその無知さを笑われるこ
とになるぞ!!!

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