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「Uターン農地」という不思議な存在 [怒!]

地方では、遊休農地や耕作放棄地が問題とな
っている。その面積が1つの県に匹敵する、
などという新聞記事が出たこともあった。
従って、地方では農地を拡大するのには何の
苦労も無いし、農地が他の目的に転用された
後、再度農地に戻す、などという行為は絶対
に行われない。

一方、都会では農地はほとんど住宅地化して
しまい、東京23区で農地があるのはわずか
に11区。しかもどの区でも農地は減少の一
途をたどって来た。農家は収入を上げるため
に、農地をアパートや駐車場に変貌させ、農
業は本当に片手間という状態が続いてきた。
ところが、最近変化が起こっている。人口減
少や車への関心低下などによって、アパート
も駐車場も余ってきているのだ。元農地だけ
あって、交通の利便性の低い場所にあるアパ
ートなどは影響が顕著である。
そこで、農家の中にはそうしたアパートや駐
車場を元の農地に戻し、さらに生産緑地指定
を受けて固定資産税の負担を下げようという
動きが出てきた。元の農地にUターンするか
ら「Uターン農地」というわけである。

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ただ、農地に戻して真面目に農業生産を行う
なら、緑地保全という意味で価値があるだろ
うが、中には農業とはいいつつ、家庭菜園程
度の収穫しか上げていないところもある。み
かんや栗の木をしょぼしょぼと植えて「はい、
農地でござい!」と言ったところで、それは
偽装農地・偽装農家であろう。こういうこと
を画策している輩も居ないわけではない。
真面目に土に取り組んでいる人たちにとって、
こういう輩が出てくる事は大迷惑である。

自治体も安易にUターンさせるのではなく、
ちゃんと生産をしているという実績を見て、
再転用させるべきだろう。そうでないと、都
市農業に対する視線がせっかく温かいものに
なってきたのに、再び周囲からの目が冷たく
なるのは必定である。心して臨むべし!!!

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